kobe western
TVシリーズ
ララミー牧場
 緑の牧草豊かなワイオミング州の、当時は交通の要衝として知られていたララミーのはずれにあるシャーマン牧場がこの物語の中心となっている。
 父を悪人に殺された、20歳を過ぎたばかりのスリム(ジョン・スミス)と14歳の弟アンディ(ロバート・クロフォード)の2人でこの牧場をやっていかなければならないが、このかわいそうな兄弟を助けてくれるのが父の親友であったウィリー(ホギー・カーマイケル)だ。さらに流れ者のジェス・ハーパー(ロバート・フラー)を手伝いとして雇う。
 スリムはまだ若いので、初対面の娘に一目惚れしてしまったり、割合のんきな純情青年だ。西部の悪人どもに取り囲まれて、危なっかしいことこの上ない。他人を信じようとしない孤独な流れ者のジェスも、アンディ少年のひたむきな彼へのあこがれと、この牧場の窮状を見るに見かねて兄弟を助けるという人情味豊かな1時間ドラマ。番組の最後には、淀川長治氏が西部こぼれ話をするのが、人気に拍車をかけている。ホギー・カーマイケルは名曲「スターダスト」の作曲家としても有名なピアニスト。
(「映画の友」昭和36年3月・西部劇特集号より)

左からジェス、アンディ、ウィリー
「西部こぼれ話」ちらり出演の記     淀川長治
      (「映画の友」昭和36年3月・西部劇特集号より)

「西部こぼれ話」は、みんな1回ごとに毎回あのはじめには本当のビールをコップに注ぎ込んで泡をこぼす。あれの直後に私が「こんばんわ」と出るので「あんたは、あの泡のこぼれたのを1杯ひっかけてから話すのですか」という手紙が来たが、とんでもない、私はぞんな嬉しい芸当は出来ない。
いつもあの始まりの「ヨーイ、本番」のそのサイン前後にはブルブル身ぶるいして「ああ、今日は巧く言えるかしら」と手に汗をかいているのである。(後略)
ワイオミング州とララミーを地図で確認しよう


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